この記事で分かること
- pipコマンドが使えない場合のPythonライブラリの探し方が分かる
- Pythonライブラリを手動でインストールする方法が分かる
Pythonのpipコマンドが使えない場合のインストール方法の概要
通常、レンタルサーバなどのLinuxサーバにPythonライブラリをインストールする場合、pipコマンドを使うと思います。
しかし、何かの原因でpipコマンドが使えず、pipコマンドを使ったインストールができない場合があります。そのような場合にPythonライブラリを手動でインストール方法を説明します。
Pythonのpipコマンドが使えない場合のインストールの環境
pipコマンドが使えない場合のインストール方法の説明の環境は、下の記事で説明している私の環境と同じ環境で確認しています。
レンタルサーバなどのLinuxサーバを使っている場合は、下の記事で環境を整備する方法を説明しています。
もし、まだレンタルサーバーを使える環境が整備できていない方は、先にこちらの記事を読むことをおすすめします。
Pythonのpipコマンドが使えない場合のライブラリのダウンロード
ライブラリを提供しているサイトにアクセスしてライブラリ本体をダウンロードする手順と、Linuxサーバに取得したライブラリをアップロードしてインストールする手順の2つの手順で解説します。
- ライブラリ提供サイトにアクセス
- ライブラリの検索
- バージョンを選択
1.ライブラリ提供サイトにアクセス
下記にサイトにアクセスし、インストールしたいライブラリを探します。
2.ライブラリの検索
Simple indexのサイトは下図のようになっていて、ブラウザの検索機能を用いて、インストールしたいライブラリを検索します。
3.バージョンを選択
下図は「gensim」というライブラリのバージョン選択画面ですが、下図のように、インストールしたいライブラリのバージョンのリンクをクリックし、tar圧縮ファイルをローカルPC(ブラウザで見ているPC)にダウンロードします。
Pythonのpipコマンドが使えない場合のライブラリのインストール
ここでは、「SkPy-0.9」を例に、ライブラリをインストールする方法を説明します。「SkPy-0.9」はSkypeを操作するためのPythonライブラリです。
PythonでSkypeを操作する方法については下の記事で書いている説明を読んでください。
ライブラリのインストール手順は下記の順番で説明します。
- ライブラリのパッケージの解凍
- ライブラリのパッケージフォルダに移動
- ライブラリのビルド
- ライブラリのインストール
1.ライブラリのパッケージの解凍
tarファイル「SkPy-0.9.tar.gz」を解凍します。tar形式の圧縮ファイルを解凍する為には、コマンド「tar」にオプション「zxvf」を指定して実行します。
$ tar zxvf SkPy-0.9.tar.gz
コマンド「tar」をオプション「」指定で実行することで、「SkPy-0.9.tar.gz」を解凍する。
2.ライブラリのパッケージフォルダに移動
「SkPy-0.9.tar.gz」の解凍後、「SkPy-0.9」というフォルダが生成されるので、フォルダ「SkPy-0.9」に「cd」コマンドで移動します。
$ cd SkPy-0.9/
コマンド「cd」を実行し、「SkPy-0.9」に移動する。
3.ライブラリのビルド
ビルドとは、ライブラリ自体のソースコードから、Linuxのサーバで「使えるような形にする」ということです。ビルドするには、buildのオプションでsetup.pyのソースコードを実行します。
$ sudo python setup.py build
buildのオプションを指定し、setup.pyのプログラムを実行する。
4.ライブラリのインストール
installのオプションでsetup.pyのソースコードを実行し、ライブラリのインストールを行います。
$ sudo python setup.py install
installのオプションを指定し、setup.pyのプログラムを実行する。